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考え事 (完結作品)

作: まう

僕の彼女は物書きだ。

「ゆり、ごはんできたよ」

彼女は、とても優しい。
すべてが整っているわけではないが、
まぶたも、ほほも、淡いピンク色で
やわらかい色をした髪の毛とブラウンの瞳。
今日は髪の毛を少し雑にくくっている。
リビングの隣のドアに向かって声をかけると、
返事はなく、椅子をひく音がする。
僕が彼女を驚かせないようにドアの近くでささやくから
おかげで出てきた彼女とぶつかりそうになってしまう。

ゆり。

そういって少し笑うと、彼女は目をくれる。
食事をすると、おいしいといって声をくれる。
そうやってぼくたちは体温も、吐息も、音も
唇も分け合って生きている。

ただ、彼女はたまに、不機嫌になる。
何を聞いても、彼女の目的は返事をすること。
会話じゃない。

今日もたまたまそんな日で。朝からいままでやむことない雨が
僕らの空間を満たしていた。
彼女はやっぱりすこし寂しそうで。

ゆり?

夕食の後、テレビにはおそらくずいぶん昔の
映画が流れている
彼女は返事をするけど、こちらを見ない。

知っているのだ。いつも彼女がこうではないこと。
笑顔のかわいらしい女の子であること。
大量の文字と自分のなかの子供たちに押しつぶされてしまわないよう
時間がひつようなこと。
僕にはわからない。
表現がなんだとか、私とこの人のちがい、とか
でも、こんなときのゆりちゃんは
心がはんぶんこだから。
今日はだまって肩を抱いて
雨の音も半分ずつ
僕の香りも彼女の香りも半分ずつ。
そうするとつないでた手はだんだんあたたかくなって
彼女はにっこり笑って

プリン、たべよっか

なんて言い出すんだ。

※この小説(ノベル)"考え事"の著作権はまうさんに属します。

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