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盲目 (完結作品)

作: 夜の傘

僕は目を覚ました。

そしてベットから起きた。

下に降りると机には料理が並べられている。
だかそこには誰もいない。
火も点けっぱなしだ。

危ないので火を消した。
何かいつもと違ったので気になり外へ出た。

空がいつもより薄暗く感じた。

でもそんな事はすぐ頭から離れ町を歩き出す。

人一人いない。
見渡せどいない。

元々僕の周りに人など少ないから
逆に心地よくも感じた。


僕は友人の元へいつの間にか足を運んでいた。
僕の唯一の理解者だ。

名前は…何故か今は思い浮かばない…
今はそんな事を気にしている時ではない。

僕は足を速めた。

一軒家の彼の家。
彼の家で遊ぶ事などあまりないが
昔からの仲なので知っている。

彼の携帯へ電話をした。
彼は一向に出ない。
そう言えば先週辺りから返事がない。

元々返事が来るのが早いわけではないので
いつもの事だと気に止めてもいなかった。

先週何かあっただろうか?
彼には沢山迷惑をかけているので
思い当たる節が沢山ある。
まぁ今はそんな事を考えてる時ではない。

彼もいない理由が僕だとは
今は想いもしないだろう。


やはり出ない。
どうしようか…

僕はふと、頭にテレビや小説で似た場面が過った。
こういう時の相場は決まっている。
扉に手を掛けると鍵が開いているのだ。

僕の顔の頬が少し吊り上がってしているのに
僕は気づいていなかった。

手を掛けると
やっぱり。

玄関の扉の鍵は開いていた。
僕は何かの小説の主人公かと想わせるほどの展開に正直胸を高鳴らせていた。

"誰もいない"という事より
"僕は主人公"という気持ちの方が心を覆っていた。

扉を開ける音と同時に僕は我に返った。

おじゃまします…
返事がない。

彼の名前を呼びたいが思い出せない。
仕方ないので外に聞こえるぐらいの声で呼んでみよう。
迷惑と想ったが外に誰もいない事を思い出し
躊躇なく声を発した。

おーい。
屍に話しかけているのと同様に
誰からも返事などない。

んー困った。

外が薄暗いせいか家の中も薄暗く
よく中まで見えない。


僕はまたもう一つの気持ちに覆われていた。
彼の部屋に行けば何処に行ったかわかるかもしれない。
彼の部屋は二階にあるので自然と階段を上っていた。

階段を上る軋む音よりも
自分の胸の音の方が
大きくなっているのに気づいていた。


彼の部屋に着く。
ノックしてもやはり返事がない。

僕は恐る恐る扉をゆっくり開けた。
僕の胸へノックの返事が返ってきていた。
彼の扉をノックする音より大きく返っていた。


開けた部屋には思った通り
誰もいない。

見渡してみるが特に変わった物もない。
彼はパソコンやアニメ、それに最近は小説も趣味になっていた。
そのせいか部屋には少し物が増えた気がする。


少し見渡していたら机の上に目が止まった。
机の上には一冊の小説が置かれていた。

彼が読みかけの本なのか?

小説がよくわからない僕は
その本が有名な物なのかもわからない。

ただ目に止まったのは事実だ。

"僕の為に"?
なんて何回も何かの主人公みたいな妄想を繰り返す。

僕の性なのだろうか。
相場で決まっている事を僕はしたくなる。

だからこの本にも何かあるのではないだろうか。
そう想い手に取る。

ページを捲って読んで見た瞬間
いつもの天井が目に映っている。



あれ?
あぁそうか。
あれは夢か…

今までにない夢だったせいか
その続きがすごく気になって仕方がない。

その気持ちは心に閉まって
ベットから起きた。

下に降りると机に料理が並べられている。
だがそこには誰もいない。
火も点けっぱなしだ。

危ないので火を消した。

夢?
これは正夢?
僕は何故か頬が吊り上がっていた。

急いで外へ出た。

だかそこには人がいた。
僕はすぐ溜め息をついた。
同時にいつもの表情に戻っていた。

ただこの日も薄暗かった為か
余計な期待を持ってしまったのは間違いない。


先週辺りから彼と遊ぶ約束をしていたので
僕はそのまま彼の家に向かった。

そう言えば待ち合わせの時間も決めていなかった。
なのでメールをしてみたが返事がない。
電話もしてみたが返事がない。

急に来てしまった事は後で謝ればいいと想い
彼の家のインターホンを押す。
応答がない。


また僕は胸を高鳴らせた。
これはもしかしたら…

案の定その通りだった。
そう、扉の鍵が開いていたのだ。
流石に外に人がいるので周りを少し見渡して
人がいないのを確認してから家へと入った。

おじゃまします…
返事がない。
まるで死体…

僕は迷わず彼の部屋へ向かう。
駆け足で上る僕は彼がいるかどうかよりも
夢の事で頭がいっぱいになっていた。

彼の部屋の前に着く。
ノックも忘れ扉を開けた。
そこに彼の姿はなかった…

彼がいない事の不自然さなど何処に行ったのか。
机の上にすぐ目を向ける。
そこにはあの本が置いてあった。

僕は何かに取り付かれているかのように
一目散にその本を手に取る。


僕は夢の続きが知りたかった。
ただただ知りたかった。

ページを捲る。
僕はいつも以上に集中して読んだ。

いつしか読みながら僕は自分の事を考えていた。

ここに出てくる人物は僕の今と似ている。

ただ僕は僕をあまり理解してない。
なので全てが一緒とは想えなかった。
いや、理解出来なかったという方が正しいかもしれない。


この本の人物は
何もわかっていない。
何もわかっていないから
その人物の周りからは人がいなくなっていた。
何故いなくなったかすらわかっていない。

唯一の友人ですら。


自分の主張しかしない。
自分が正しいのだと。

相手の事など考えていなかった。
何一つ。
人として成長出来ていない。
精神年齢というのが適切か。

自分と相手の意見があって
初めて答えになるのに。



読んでいる内にそう言えば先週の事を思い出した。
何故連絡が取れなくなったのか。

それは僕がこの人物と一緒だから。
何一つわかっていなかったから。

僕の周りに人がいない理由も御丁寧に
この小説に説明してもらった。


"僕の為に"
それはあながち間違っていなかったのかもしれない。
彼は伝えたかったのかもしれない。

僕は彼を理解していなかった。
ただ彼が僕の唯一の理解者なのは正しかったようだ。


たった今この瞬間までも行動してきたものが
自分の為でしかなかった事に気づいたかは定かではない…


僕はようやく彼の名前を思い出した。
だが口にするのをやめた。
僕の友人では無くなってしまったから。
正確に言えば差し伸べられていた手に
僕は気づきも、気づこうともしなかった。



今僕には胸の鼓動しか聴こえない。
それはあの高揚感とは別物だ。
これは今自分が一人だから。
周りに誰もいないから。
一人ぼっちだから。



どうか"これが"夢であって
これで終わりになってほしい。

これが夢でなかったら
僕はこの続きを知る事になるのだから。

そして…

※この小説(ノベル)"盲目"の著作権は夜の傘さんに属します。

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