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小説(ノベル)

騎士物語 (完結作品)

作:畔凪篤志 / カテゴリ:ファンタジー / 投稿日:'09年7月24日 19:52
ページ数:4ページ / 表示回数:1733回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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騎士物語4+幕間その2

 結局、オリビエはオーディミアスに対して決定打を見出すことができないでいた。
 冷静な判断、経験に裏打ちされた戦闘行動。そして、その二つを生かして有り余る身体能力。オリビエにとっての救いは戦場が狭いということだけだろう。
 戦場が草原地帯なら一方的に打ち負けていた可能性がある。それを理解し、かつ、相討ちに持ち込むためにはどうしたらよいか、それだけを考える。
「……驚いた。貴様にそれほどの体力があるなど考えもしなかった」
「お前が化けものだよ」
 大剣の先を下げた如何にも無防備そうな構え。それがオーディミアスの自然体であることをこの数時の中で見抜いていた。軽口をたたくオーディミアスの表情にうっすらと焦りが見えていることがオリビエに力を与える。
「時間が……ないようだな」
 オリビエの言葉にオーディミアスは肩をすくめる。
「確かに、お前と戦うのは良いのだが本来の契約が果たせないままではな」
「それでも拙速に行動することはない、か」
 二刀を十字に持ち、すぐに動ける態勢を作りながらオリビエはオーディミアスが圧力を強めたことに気がついた。
 圧力――すなわち殺気が一段と強くなったのだ。
「……認めよう、ここで俺は完全に足止めされる。そして、初めて契約が果たせなくなる、と」
 じりじりと身を焦がすような感覚にオリビエはとらわれた。だが、逆にそこにこそ勝機があると彼女は感じていた。
 いや、彼女自身、心の奥底からこの戦いを楽しめるようになるのではないかという直感があった。
「……誰かを守るなど、私には重すぎたんだな」
 オリビエはそう呟くと肩の力を抜いた。そして今までの戦い方を捨てるように、彼女は跳躍した。

INTRODUCE

 そこに広がるのは地獄だ。
 双方傷つき、大地を赤く血で塗らす。周囲を照らすのは城が燃える炎がまたその赤を引き立てる。
 そこに佇むのは無傷の戦姫、そしてつき従う数人の盾を持つ騎士。
 戦姫は自分が他とは違うことを改めて悟った。
 何より、その体に流れる血が違ったのだ。
 異能者、いや、人に殺すことに特化した体。
 なぜ、建国王が次代の王たちに禁忌を授けたのかが良く分かる。
 死神、と言えば分かりやすいだろうか。人殺しにと特化している代償なのか、殺めた人の魂が見えてしまう、声が聞こえる。そしてまとわりつかれるのだ。
 いつか、いつかきっとこの自分が殺めた人の魂に、自分自身が滅ぼされることを戦姫は悟り、そして受け入れた。
 想像はしていた。この手を血で汚すことがどんなことなのかを。
 人の肉を割く、心臓を壊す、その感触がいまだに手に残る。
 後悔はしないと決めていたのに、こうして後悔している自分がいることに気づき戦姫は苦笑した。
 淡い瞳に映る戦場。
 この先何があろうともこの日を忘れないようにその光景を心に刻み込んだ。
「さあ、反撃の狼煙を上げましょう」
 そして戦姫は自分が属す陣営のもとへ、騎士たちを引き連れて向かったのだった。

INTRODUCE OUT

※この小説(ノベル)"騎士物語"の著作権は畔凪篤志さんに属します。

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