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小説(ノベル)

希望の電撃ショック (完結作品)

作:星行 張 / カテゴリ:未分類 / 投稿日:'17年2月9日 23:20
ページ数:1ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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 黄谷雷亜(きたにらいあ)、16歳高2。チアリーディング部所属。神に選ばれし戦士の一人であり、電気に関する能力を持つ。身長は150センチ以下。低身長ゆえに小学生に間違えられることも多い。そして、その愛らしい外見は、校内で「雷亜ちゃんファンクラブ」なるものが結成されるほどである。
 さて、そんな彼女が休日に外出していたときのことだ。目の前から制服姿の少年が走ってぶつかってきた。
「っ!」
「…いっった…」
「悪い!大丈夫か?お前…」
「…」
 雷亜はぶつかってきた少年を見つめる。この制服は、近くの中学校のもの…すなわち、彼は自分より年下ということだ。にも関わらず、この少年は…
「おい!どうしたんだよ黙っちまって。よっぽど痛かったのか?」
「…君、中学生だよね…」
「え?まあ、そうだけど。お前は小学生だろ?『君』とか言うなって…」
「雷亜、高校生なんだけど…」
「へ?いや冗談…」
「雷亜は、高校生だから!」
 雷亜はキッと相手を睨むと、ぶつかった拍子に手放した鞄を掴んでその場から走り去った。
「…マジかよ……って、ん?」
 残された少年の傍に、女物の財布が落ちていた。

―――

「あれ?財布がない?!」
 翌日のこと。雷亜は学校から帰る途中、校門の近くで鞄に財布が入ってないことに気付いた。
「え、何、無くしたの?」
「家に置いてきたりとかは…」
 雷亜と一緒に帰っていた、クラスメイトであり同じく異能力を授けられた戦士である桃山愛里(ももやまあいり)と緑川葉子(みどりかわようこ)が尋ねる。
「あー…そうかも。昨日別の鞄に入れてたからな…移すの忘れてたっけ…?」
 言いながらなおも鞄の中をごそごそと漁っていると、
「もしかして、お探しのものはこれ?」
 昨日の少年が、雷亜の財布を持って校門の前に立っている。
「あ!あんた、昨日の…」
「え〜!何なに?なかなかかっこいいじゃんこの子!雷亜の知り合い?」
 恋愛話が大好きな愛里が、ノリノリで聞いてくる。
「違う!昨日向こうがぶつかってきただけだし!」
「おいおい、そんなそっけない言い方するなよ雷亜。わざわざ財布届けにきてやったんだからさ!」
「はあ?!なんで雷亜の名前知ってるの?!っていうか、呼び捨て…」
「まあまあ。それは…」
「な、修平(しゅうへい)?!お前なんで高校に…」
 と、そこへ雷亜達のクラスメイトである柏修一(かしわしゅういち)がやってきた。唯一雷亜と同じクラスの「雷亜ちゃんファンクラブ」会員である。
「あ、よう。兄貴」
「あ、兄貴?!嘘ぉ?!」
「なんか…全然雰囲気違いますね…」
 修一が地味でどちらかと言えばぱっとしない学生であるのに対し、修平と呼ばれた少年の方は髪を茶色に染め、制服も着崩し、随分と派手に見える。
「まあ、そんなわけで、家で兄貴がお前の写真見たりお前の話したりしてたから、名前分かったってわけ。別に財布の中身見たりしてねーよ」
「おい修平!雷亜ちゃんに向かってなんて口利いてるんだ!」
「兄貴は黙ってろって。別にいーじゃん。運命的な出会いをした仲だし?」
「何っ…」
「もう、違うから!…何か面倒なことになりそうだし、さっさと財布返してよ」
 雷亜が片方の手を前に差し出して、修平の方に近づくと、
「やーだね」
 修平は財布を持った手を上に挙げる。雷亜の方が身長が低いために、当然届かない。
「ちょっと!どういうつもり?!」
「わざわざ高校まで持ってきてやったんだから、礼の一つくらいあってもいいだろ?」
「ひ…人として当然の行為なんじゃないの?!」
「俺、そんな善良なヒトじゃないから。…俺とデートしてくれたら、返してやるよ」
「はあ?!ちょっと、ふざけるのもいい加減にしてよね!」
「そうだぞ!お前、何様のつもりだ!」
「だーかーら、兄貴は黙ってろって」
 柏兄弟と雷亜が言い合いをしている中、愛里は考えていた。…いつもオタク系男子に囲まれてばかりの雷亜に、ラブチャンス到来…。これを逃す理由はない!愛の女神たるこの私が、何とかせねば!…と。
 愛里は制服のポケットに手を突っ込み、そこにあるピンクのボールペンに触れながらゆっくりと雷亜に近づく。
「…あ、愛里さん、まさか…」
 葉子が恐る恐る見守る中、愛里は雷亜の背後でぴたりと止まる。そして、とんとんと彼女の肩を叩いた。
「何?!今取り込み中…」
「ね〜え雷亜…。修平君と、デートしてあ・げ・て?」
 最強の猫なで声で愛里がそう言うと…
「うんっ。雷亜、修平君とデート行く?」
 完全メロメロ状態でそう答えた雷亜。愛里の戦士としての能力の一つは、相手を魅了させて洗脳することなのだ。
「おっ。本当か?!よっしゃ!」
「…えっ?ちょ、今のはちが」
「じゃあ、明日の放課後、俺らが出会った場所で。じゃーな!」
「お、おい!待てって修平!」
 走り去っていく修平と、その後を追う修一。すぐに正気に戻った雷亜は、その場でわなわなと身を震わせていた。…変身前の愛里の能力は、(特に同じ戦士相手だと)長くは続かないのだ。
「いやあ、我ながらいい仕事したわ!」
「ち、ちょっと、愛里さん!」
「…あ〜い〜り〜」
 満足感に浸っている愛里に、忍び寄る雷亜。黄色のボールペンをぎゅっと握りしめて叫んだ。
「この、バカー!!!!」
「いやあああああ??!!」
 こうして、愛里は雷亜の怒りの電撃を食らったのであった…。

※この小説(ノベル)"希望の電撃ショック"の著作権は星行 張さんに属します。

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