小説(ノベル)
わすれられたおもちゃとねこ (完結作品)
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ぼくとネコ
ある日、1匹のネコがやってきておもちゃの言葉で言いました。
「いつもここにいるね、おもちゃの人形くん」
「うん、ぼく、おばあちゃんが帰ってくるのを
待ってるんだ。」
「そのおばあちゃんは、どこにいるの?」
「天国だっておばあちゃんがここを離れる前に言ってた。」
「ああ、それならもう帰ってこないよ」
ぼくはびっくりしました。「なんで?!」
「人間は一度天国に行くと天国はとってもいい世界だから
帰りたくなくなるのさ。きみのことももう忘れてるかもしれないね」
僕のボタンの目から、白い綿がぼたぼた出てきました。
僕はおもちゃだから人間みたいに涙が出ないんだ。
だからかわりに中の綿が出ちゃうんだ…。
僕は泣きながら言いました。
「それでもぼくは、おばあちゃんに会いたいよ。
おばあちゃんがぼくを忘れてもぼくは、
おばあちゃんを絶対、忘れないもん!」
ネコは、ぼくのかたを優しくなでてくれた。
「きみは、優しいおもちゃだね。おもちゃの世界の人形達が
みんなきみみたいだったら、作った人は天国なんか行かない
かもしれないな」
ネコは、うーん…とうなるとこう言ってくれました。
「じゃあ、おばあちゃんに会う方法を一緒に探してあげるよ。
一緒にノラネコのまちに行こう、明日ね」
ぼくとネコは、この日から友達になりました。
※この小説(ノベル)"わすれられたおもちゃとねこ"の著作権はミークス・クローバーさんに属します。
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