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小説(ノベル)

明日、海に行こうよ。 (執筆中)

作:踊る左手 / カテゴリ:未分類 / 投稿日:'12年10月22日 04:27
ページ数:1ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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0.

机に突っ伏して目を開けると、変な幾何学模様が見えてくる。
それは上空からビルの群れを見下ろしているみたいで、
まるで自分が巨大な鳥になったかのように錯覚する。
向こうから飛行機がやってくる。
僕はそれを避けようとするけれど、
飛行機の羽にぶつかって、地上へと落ちていってしまう。

そこで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
いつものように机の上で寝たふりをしていたら、
本当に眠ってしまっていたようだ。
机から顔を上げて周りを見回すと教室には誰もいなかった。
そういえば次の授業は移動教室だったことを思い出して、
僕は慌てて教室を出て行った。

幸いなことに先生は未だ来ていないようだった。
「今日、自習なんじゃねー?」とクラスの男子が数人で騒いでいる。
遅れて教室に入った僕のことに気付いている人は誰もいない。
いや、気づいてはいるけれど、
ただ僕のことを気にかけていないだけかもしれない。

僕に友達がいなくなったのはいつからだろう。

小学生の頃は毎日のように仲の良い友達と遊んでいたから、
やっぱり中学生になってからかなぁと思う。
それまで仲の良かった友達に、他の友達がたくさん出来ていく中、
僕は新しい友達というものを誰一人として作れなかった。
知らない人と、どう接すればいいのかよくわからなかった。
今でもよくわからない。

それまでの友達とはだんだん疎遠になり、遂に僕は学校で孤立した。
何か部活にでも入ればよかったとも思うけれど、
たぶん部活に入っても自分の居場所をうまく見つけられずに、
長くは続かなかったんだろうなと思う。
友達と遊ぶでもなく部活に専念するでも無かった僕は、
とにかく勉強を頑張った。
頑張ったと言うより、
他にやることが無くて、勉強をするしかなかったからだ。

そのおかげで僕は県でトップの学力を誇る高校に合格できた。
同じ中学からは僕の他に1人だけしか合格していなくて、
少しだけ優越感に浸ることができた。
「僕はあの馬鹿共とは頭の出来が違うから話が合わなかったんだ」
そんなことを考えていたような気がする。
強がりみたいに、自分に言い訳するみたいに。

高校に入ったら、何かが変わると期待していた。
僕のことを知っている人がいない新しい環境なら、
僕自身も変わることができるんじゃないかと期待を抱いていた。

何も変わらなかった。

高校に入学して、新しいクラスになって、
とにかく色んな人と接していこうと思った。
けれど、
友達を作ろうと必死になればなるほど空回りをするようだった。
誰かに話しかけても、
見え透いた愛想笑いが返ってくるだけだった。
誰かに話し掛けられても、
気の利いた言葉の一つも返すことができなかった。
そのうちグループと言うものができてきて、
僕はその輪に入ろうとしたけれど、
見えないその輪は僕の侵入を拒むかのように閉じきっていた。
僕が会話に参加すると、
それまで滞りなく流れていた空気が濁っていくかのようだった。

結局、僕は一人でいるしかないんだと悟った。
そういう風に悟らされた。

チャイムが鳴って、授業が終わった。
早く家に帰って、寝たいなと思った。
ずっとずっと学校に行かずに寝ていたいなと思った。

※この小説(ノベル)"明日、海に行こうよ。"の著作権は踊る左手さんに属します。

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